スペイン、オランダ、現在はノルウェーに暮らす元アンティーク屋の店主のブログ。留学、国際結婚、子供2人との転勤暮らしについて綴ります。


by antiquecadeau
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あるオランダ人との出会い。

週末はちょっとショックで眠れない夜を過ごしました。

金曜日にサルサのレッスンへ行き、先週からペアーを組んでいるオランダ人の男の子とばったり土曜日に近所で遭遇。
せっかくお天気も良かったので、コーヒーを飲みに行きましょう、ってことになりました。

彼は今20歳、若くて元気いっぱいの男の子、はにかむ笑顔なんかとってもかわいい。レッスン中に気がついたのは彼がスペイン語を上手に話すこと。どこでスペイン語を勉強したのか、とか普段は何をしているのか、とそんな話から始まりました。
私もスペインで暮らしてきたので、スペインでの生活を経験している人には何だか人一倍興味がわいてしまいます。

この彼は私よりも10歳以上下、今は仕事を探しているところで毎日時間があると本を書いている、と話してくれました。

世間話をしたあと、「今日はオランダ人の人と一緒にいろんなことを話せて楽しかったよ、友人を作るのは日本人の私にとってとても難しいのよ」、

と正直の気持ちを話したら、彼もぽつぽつと本当のことを語ってくれました。

実はスペインの刑務所を出たばかりでした。スペインには両親がバケーションハウスを持っているため、1年に2,3回は行っていた。ある日夜に友達とディスコに出かけ、外でその日出会った男の子何人かと立ち話をしていた。するとそこを通りがかった警察がポケットの中を検査したらなんとその一緒に話していた男の子たちのポケットからコカインが出てきた。同じ場所に居た彼もいっしょに居たというだけで現行犯逮捕され、1年間スペインの刑務所で過ごし、つい2ヶ月前にオランダに戻ってきたとのことでした。こういうケースはどうやら多いらしく、自分は絡んでいなかったとしても証明がなかなか出来ないらしい。

スペインの話をしていた時に辛い顔を見せたのは、そういうわけだったのか。スペインでの義務を終えずに国に帰ってきたので、これから30年は外国へ行くことも出来ない。20歳の少年がこんな過去をしょってこれから生きていかなくてはいけないなんて、あまりにも酷でショックな話でした。彼には幸い愛してくれる、何があっても大事に思ってくれる家族がいます。だからきっとあんなきれいな笑顔を見せることが出来るんだと思います。1年後に帰ってきたら、きっと去っていてしまった友人もいたんでしょう。きっとまだまだ勉強だってしたいはず。
いろんな国をこれから見れる年なのに、本当に残念で仕方ない。30年間彼が外国に出られない、ということは彼はその時50歳。その時には結婚して子供だって出来るでしょう。

まだまだサルサレッスンも始まったばかりだし、これから何かの形で一緒に楽しい時間を過ごせていけたらと思います。今は少し焦って新しい友人を探している感じがありました。でもそれは今まで辛い思いをしてきたからだったんでしょう。1年間の刑務所暮らしは”ヘル”だったと、もしあと4年いることになったらきっと死ぬことを選んでいた、とも言っていました。きっと世の中には悪いことよりいいことの方が多いはず、そう信じたい。応援したい人との出会いでした。
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by antiquecadeau | 2006-02-21 00:50 | オランダの暮らし